★薬歴の書き方【基礎編】表書き(サマリー等)

2022年1月16日日曜日

基礎編

t f B! P L
●ここでの表書き(サマリー等)とは
 患者情報を自由にまとめて記載できるフリーな部分を指します。
 薬歴メーカー毎に名称が異なるようなのでご使用の電子薬歴の
 該当するところへ記載してください。
●処方箋より読み取れない患者個々の状況を記載し情報を集積していきます。




 
 
 
 

●表書き:基本的な情報

・お薬手帳の有無と後発品に対する意向の2つは
 初回に必ず確認が必要となる項目です。この2項目を最上位に
 以降、優先順位や見やすさを考慮して記載していきます。
◎お薬手帳の有無 
 →不要な場合は理由も併記してください。
  お薬手帳の利用推進の観点から不要な場合も
  継続的に使用を促し利用してもらう必要があります。
  不要な場合の定期確認/利用指導のため最終的な確認日も記載します。
  6~12か月程度を目安に利用を勧めます。
◎後発品の意向
  意向がない場合も理由があれば併記してください。
  意向がない場合は定期的に意向を確認する必要があるため確認日も併記します。   
★記載のポイント(表書き)
  個別指導では推進の観点からお薬手帳、後発品とも使用の意向なしと
 1度確認していても定期的に確認し最終的に使用を促すように指導されます。
 定期的な確認を行っていることを示すため確認日の記載が必要になります。

●表書き:副作用

・ 同薬の再服用防止や同効薬による副作用再発を防ぐため上位に記載します。

●表書き:服薬状況/理解度/特殊背景   

・自己調節など処方箋より読み取れない患者個々の服用状況を記載します。
 

 ◎病識/薬識が薄い
 →自分は認知症ではないと思っている(ドネペジル錠の服用あり)
 → 肝機能障害があるが禁酒できていない など
◎忘れやすい薬や時間帯
 →食前の薬は忘れやすい
 → 朝食は食べる習慣なし
◎自己判断での調節
 →センノシド錠は1~2錠での調節あり
 →ブロチゾラム錠は0.5錠に割って調節あり など
◎身体的な注意事項
 →吸入薬は補助器具の必要あり(押す力が弱い)
 →手の力が弱くシート開封が困難(一包化の必要あり)
 →リウマチによる手指関節の変形あり不自由 など
◎医師からの口頭指示/生活指導
 →医師よりニセルゴリン錠は認知症の薬へと説明あり
 →医師より頓服レスキューは2時間あけるよう指示あり
 →医師より塩分制限の生活指導あり
 →医師よりの飲酒は控えるよう生活指導あり など

●表書き:患者背景ライフスタイル(患者の生活像)

・適切な服薬が出来るように個々のライフスタイルより
 問題がないかチェックします。 


◎飲酒習慣
→飲酒の頻度
→飲酒の量
◎喫煙習慣
→1日当たりの本数
→最近は電子タバコの普及も注意
◎職業的な特性
→高所作業/運転/危険性のある作業
→夜勤の有無
◎家族との同居の有無
→独居
→高齢夫婦の2人暮らし 
→キーパーソン  
★記載のポイント(表書き)
  個別指導では薬歴に記録すべき項目として
 「薬学的管理に必要な患者の生活像」が挙げられています。
 個々の生活像を把握し薬学的管理に組み込む必要があります。 
 他の項目同様に定期的な確認による情報更新が求められます。

★表書き:患者情報のまとめ★

  最終的には情報が集約され表書きを読み取ることで
 患者の病態から生活像までの全体像を把握できるようになります。





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